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確か4月6日のこと

​作曲:
作詞:
龍崎一
TOYro

桜を攫う 四月の香りに

いつかの時が流れてく

朝起きて君が真っ先に「今日はごはんの気分」ってオーダー

「いえいえ当店はパン専門です!」

何気ない記憶を抱え込んでたけれど

目の前の景色はあの時と違う


二つの傘を並べてた

出会いの、いい季節に

その影では悲しい別れを重ねて


二つの傘を並べてた

突然の言葉が 

身体に暫くまとわりついてた


川沿いに立つお団子屋さんの

自動販売機ぽつりと


色褪せたラベル 二つのココア

ホットとアイスで悩んで

君がくれた その温かさは

ただ持つのも熱くて冷ましていたのに

いつまでも大事に飲み干せずにいた


二つの傘を並べてた

出会いの、いい季節に

傍らでは悲しい別れを称えて 

二つの傘を並べてた

用意した笑顔が

脳裏に色濃く焼き付いていても


土に還すように意識を捨てて

不覚に溜まっていく黒い澱

二つの傘を並べてた

思い出と事実は 

美しい話

遠きレイニ ー・デイ


今は一人傘も持たずに  

花びらに降られて 

砂糖も入っていないコーヒーを飲んでいる

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